2023/02/26

ベトナム南部一人旅② ホーチミンシティの街角にて(2023年2月)

ベトナムのパワー恐るべし~ホーチミンシティの街角にて

2023年2月12日、8:55発のLCC,ベトジェットエア便でホーチミンシティ、タンソンニャット空港にむけて出発、5年ぶりのベトナム入りをしました。

2018年、阪急交通社の「ベトナム航空往復直行便利用!ベトナム縦断5つの世界遺産めぐり6日間」というツアーで、統一会堂、サイゴン大教会、中央郵便局を半日、駆け足で巡りましたが今回2回めの訪問です。

ホテル入りまでの艱難辛苦

スーッと行って、初日、17時までやっているベトナム戦争証跡博物館、ついで市内をちょっと見物しようかと目論んでいたのですが、そうは問屋が卸してくれません。

まず、成田。余裕を見て2時間以上前に行ったのですが、航空会社のカウンターが長蛇の列、ここで50分並びついでセキュリティーチェックで30分、搭乗ゲートについたらすぐ搭乗が始まるくらいのタイミングでした。LCCとは言っても居心地は悪くなくやれやれ、だったのですが飛行機は30分遅れ、タンソンニャット国際空港がこれまた2時間近くの大行列。14時着の予定が、やっと開放されたのが16時過ぎでした。

空港からの足ですが、先達のブログ記事によると、バゲージクレームの横にシャトルバスのカウンターがあるとのことで期待していたのですが、無人。結局、公共バスを使うことにしました。バスは152系統、青色(これも緑という噂がありましたが、変わったのでしょう)、白色のミニバスもありましたが、40分待てと。152系統バスは乗り心地もよく途中ほとんど停車せず、渋滞の中ではタクシーつかっても大差なし。費用は5千ドン(30円)の格安、大正解でした。

問題発生第2弾は、目的地、ベンタイン停留場に着いてから。実は事前に買っておいたSIMが機能せず、しかも悪いことに前もってGoogleMapをオフラインでダウンロードしていなかったので、頼みの綱はプリントしておいた大まかな地図のみ。大体の勘でおおむね正しい方向に行けたようでしたがあとはお手上げ。道を聞いても有名ホテルじゃないし誰も知らない、言葉も通じない。やむなく、西洋人の旅行者をつかまえてGoogle Mapで検索してもらい、なんとかたどり着きました。ホテルが1泊500ドン(3000円ほど)なのにおもったより良いホテルだったのと、道を聞いた人々が親切だったのが救いでした。ということで、ホテルに荷物を置いて、早速徘徊開始。

このあと翌日のクチトンネルへのローカルツアーをはさんで、15日まで2泊滞在。もともと名所旧跡には興味も薄くそれを楽しむ知性もないのでもっぱら街歩きに徹しました。サイゴン大学、ベンタイン市場、サイゴン駅を結んだ1辺3、4キロ程度(4キロというと東京駅から六本木、あるいは梅田から御堂筋を難波まで時々横にそれながら歩くくらい)の限られた範囲だけで住宅地のほうまでは行っておりません。以下とりとめもなく。

近代都市とボロのいりまじり

時間がなく表通り中心に歩いたせいもありますが、ゴミゴミした街並み、朽ち果てそうな住宅兼商業ビルといった、かって持っていたアジアの街をイメージしていたら裏切られました。

たしかに廃墟みたいな建物や薄汚れた場所もあり、小さな商店もそれぞれ自己主張しながら並んでいますが、至るところきれいな高層ビルが出来ていて夜は派手なイルミネーションを競い合っています。

意外にきれいな街並み

街並みは歩道も整備されいて綺麗、きれいな所は。

早朝はラッシュもなく緑の田園都市


人民委員会前の広場(皇居前もこうすれば良いのに)


謎の構築物、日本協力の地下鉄入り口か

公園で太極拳(日本の揚式と異なる)。若い人も交じる。

狭い路地裏でなくこうなると路上床屋も素敵

公園も結構沢山あり、人々ものんびり楽しんでいました。東南アジアでよく見る路上床屋は普通路地裏のスラムのようなところにあるのが定番ですが、ここでは大きな公園の前の歩道でやっていました。こうなると気持ちよさそうでいいですね。ちなみに、街のあちらこちらにマッサージ屋さんがあるのですが、日本のと同じようなおしゃれな美容院・理容院を沢山みかけました。

もちろん生活感もたっぷり

食器や道具類の店が並ぶかっぱ橋

両替は貴金属店が主流(ベンタイン市場前の繁忙店にて)

本屋が並ぶ、学生街か

児童書から専門書まで、こういうの日本では希少

本屋さんが並び、日本では余り見られなくなったちょっと懐かしい風景でした。近所には学校がいくつかあり、朝は子供の送迎をする2人ないし3人乗りのオートバイで賑わっていました。良い子はみんなお勉強しています。

ゴミが落ちていない? 

日本に来たらゴミが落ちていないので驚いたと外人に言わせて悦に入っている記事をよくみかけますが、東南アジア=ゴミ散らかし放題、という図式は今回歩いた範囲ではあてはまりませんでした。もちろん、それぞれのお店の廃棄物は道路上に積み上げたりしていますが、然るべき容れ物にいれています。郊外のバスターミナル付近の大通り脇のゴミはかなり目に余りましたが、町中は意外ときれい。なんでだろう。
その1.スコールが来て洗い流してくれる。 その2.そこらに寝転がっているワンコがたべてくれる、なんて馬鹿なことも考えましたが、早朝に散歩していてわかりました。
まず、行政がしっかりゴミを集めている、それから、これは本当に感心したのですが、随所で女性たちがシュロの箒で、家の前、周辺の小路を掃き清めていること。(男はみかけなかった。)ノンラー(例の菅笠)を被って長い柄の箒で掃いている姿、これは絵になる。(写真を向ける失礼をしなかったけど。)

交通はカオスのようでいて、それなりの秩序あり。

オートバイ天国

5年前に来たときはオートバイが道いっぱいにあふれていてたじろぎましたが、慣れたのでしょうか活気があってむしろ好ましい風景に感じられました。女性ドライバーも多く、特に朝は通勤途中に子供を学校に届けると言った感じのおかあさんたちが沢山走っていました。人が多いのだから仕方ない、仮にこれが車になったら大変な渋滞になる。日本も都心では車は高額の乗り入れ税をとりバイク利用に誘導するべしとこれは暴論。

もちろん乗用車も沢山走っていますが、ボロ車はあまり見かけない。私の8年ごしの愛車をもちこんだら悪目立ちしてしまうレベル。車買える人は普通の日本人以上のお金持ちだからでしょうか。

車のクラクション考

最近、アジアでもクラクションの乱発は減ってきたと思いますが、ここではよく鳴らします。ただ、思いました。ツアーバスで助手席に座ったとき思ったのですが、物陰からバイクが飛び出してくるかもしれないような場所とか、実に良いタイミングでならす。サイドミラーをつけていないバイクも多いし、逆走も(その人的には)許される世界。民度が低いのではなく、クラクションで注意喚起したほうが安全、インドや中国のように「どけどけ」ではなくて、「気をつけろよ」です。(国による偏見と、ベトナムへの依怙贔屓かも) 

歩道は沢山あります

歩道は随所にあります。沢山あります。冒頭の写真のように本物の歩道もたまにありますが、大方はバイクか車の駐車場、それでなかったら屋台食堂の客席になっているか、舗石がもりあがってバリアフルなところばかり。勢い、歩行者は車道を歩くことになります。そのほうが安全です。

道路横断のしかた  

もちろん横断歩道は随所にあります。ちょっとだけ残念なこと誰もそれを気にしない事。車(主としてバイク)の切れ目を見定めて、切れ目がなければ覚悟を決めて、相手の目を見ながら堂々と、決して走らずにわたるのが正しいマナー。バイクはうまいこと避けてくれます。誰だって人を轢きたくないですから。私もすぐ慣れました。その点犬は苦労しているようでした。体が小さいし、視野角が狭いし。キョロキョロして人が渡るとき便乗しているようでした。

日本だとさほど渋滞していないのでスピードを出すやつもいるし、進路変更するものもいる(これ全部自分のこと)、その点ここではバイク集団がびっしりと固まってゆっくりと流れているのでみんな歩行者に合わせられるのではとも言えます。例えて言うなら人の列を横切るのと同じ、それの少し早い版。

ただ、ロータリー(Roundabout)は怖かった。車が集中して切れ目がない、自分が運転する立場でも、いつ流れに入りいつ出るかで頭はいっぱい、歩行者を気にする余裕がない。流石にここは避けて面倒でも少し離れた場所で渡ることにしていました。

くいしんぼの街

ベトナムといえば安くて美味しい食いしんぼ天国。本当はフレンチなんかもおいしいのでしょうけど、それはさておいて。

着いた日の夕食は、ベンタイン市場の中の食堂でブンボーフエ(米の太麺と野菜、牛肉の汁麺)を摂り、翌朝は炉端で売っていたバインミー(フランスパンに肉や野菜などをはさんだもの)、その次の朝は早朝から鍋にスープをわかせている店に飛び込み、野菜も肉もたっぷりのビーフン麺と出だし好調。どこも500円以下、安くておいしい。

昔ながらのお店



デパートの食堂?

一方、きれいなショッピングモールもいくつかありそのうちの一つをのぞいてみました。流石にブランド店は閑散としていましたが、レストランの前には平日にもかかわらず大勢の家族連れが並んでいました。


超きれいなショッピングモール(3階からB2を見下ろす)


ショッピングモール内の食堂。足元以外は日本とかわらない



日本食も普及

至るところに和食の店がありました。


日系の食べ物屋多し


造花もここまで徹底すると素晴らしい(和食店)

吉野家、すき家、丸亀製麺、ココ一番 などなんでもござれ。 
中に入っていないのでわかりませんが、屋台などにも寿司が売られているところから見て、客の多くは現地の人たちだと思います。

帰りの飛行機で一緒になったベトナム人も日系レストランで働き、山形にいってパンつくりをするとか。(なぜ山形?あるいは聞き間違いか)
私の住んでいる街でもベトナム料理店が10軒はあるという増殖ぶり、客の多くはベトナム人のようですがベトナムと日本は食の相性がよいのでしょうね。

昆虫食はみかけず

コブラの酒はありましたが、前の北部タイ旅行で当たり前にあった昆虫食はみかけませんでした。狭い見聞でなんとも言えませんが豊富な海産物があるのにわざわざ昆虫を食べる必要がないからですかね。(タイの干しコーロギや蜂の子はおいしかったですけど。)

ハンバーガーの値段に驚き

そういえば、世界中どこにでもあるマクドナルドを見かけませんでした。(これはたまたまでしょう。高島屋の中にあると聞きました。)


Triple Whopper チーズかけベーコン入 355千ドン(1000ドンは6円くらいです)
これは帰りの便を待つ間、バーガーキングをみかけたので、ちょっと覗いたものですが、お値段びっくり。トリプルホッパーが2000円。ちなみに、2022年のビッグマック価格ランキングによると、1位スイス925円、以下6位アメリカ710円ときて、中国31位の490円、タイは33位482円、ベトナムは40位の406円、日本はその次の41位390円とのことです。



以上独断と偏見、結構思い入れが強くて、贔屓の引き倒しぎみの観察記でした。


読んでくださりありがとうございました。普段から健康に気を配られて、機会をみつけ元気に旅行に出られますように。


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