2024/04/06

上毛高原駅のステキな宿と只見線雪見ツアー

1月10日に、みなかみ温泉の入口、上毛高原駅付近で、会合があり、その帰り道、一筆書きで大回りし、只見線に乗ることにしました。今までも2,3回乗って、沿線の風景に惚れ込んでいます。今回の狙いは、雪景色。温泉につかりながら雪見酒なんて、考えるだけでも幸せな気分。

乗車券は一筆書きで購入

費用を安く上げるため、一筆書きの乗車券にしました。
上野ー(上越新幹線)ー上毛高原ー(上越新幹線)ー浦佐ー(上越線)ー小出ー(只見線)ー会津若松ー(磐越西線)ー郡山ー(東北新幹線)ー小山ー(水戸線)ー友部ー(常磐線)ー上野
帰路、郡山から直帰せず、常磐線経由にした理由は、乗車区間が重なるためです。

新幹線駅そばの秘湯さなざわ㞢テラス(さなざわのてらす)

地元の人のアレンジで、さなざわ㞢テラスという、旅館のような、セミナーハウスのような、そういう宿に泊まりました。
上毛高原から2.5キロ、車で5分歩いても40分、真沢という集落にあるのですが、周囲は棚田が広がる静かな場所。建物は真新しいのですが、中には畳敷きの大広間(リラックススペース)や、開放的な囲炉裏付きのコミュニティースペースが設けられており、居心地の良い宿でした。経営主体はアウトドア系のベンチャーで、JR東日本関連の企業も出資しているようです。
真沢温泉は「美人の湯」なんだそうで、アルカリ性のツルツルする、良質の温泉、露天風呂からは棚田が見渡せ、良い気分でした。(最後の写真は、駅付近からのもの)
一帯は豪雪地帯なのですが、今年は雪がすくなく、本来雪に埋まっているはずの棚田も地肌が見えていました。明日の只見線大丈夫かなと不安がよぎります。



浦佐を経由して小出駅まで

翌日、本来の目的である只見線を目指します。
まず、上毛高原10:09発のとき309号で浦佐に。水上駅から在来線で行けば乗換なしですが、その水上駅までバスで行くしかない。それに乗車券が連続しなくなるためです。

浦佐到着は10:32、浦佐はスキー場で有名なところ。でも雪はまばらでした。往時のスキーブームはとっくに去っているので、駅周辺も寂しい感じでした。
駅にはラッセル車が暇そうに佇んでいました。

11:04発の上越線にのって小出駅へ。11:12の到着ですが、只見線の発車時刻は13:12。2時間もある。問題は食事をどうするか。小出駅前には何もない可能性もあるので浦佐駅でオニギリを買っておきました。

只見線始発駅、小出で食べた岩魚定食は秀逸

只見線てやつは、観光列車化しているので、なにもないときはガラガラですが、何かの表紙に大勢押しかけて満員になることもある。直前に乗っても座れるか駅員に聞いても、その保証はないという。もう列車が入選しているから乗り込んだらとのお言葉。
そういうことで、まずは乗り込み、リュックを置いて席取り。どうせ盗られるようなものはないし。

駅前の食堂は蕎麦屋さんが2軒あるだけ、そのうちの1軒はやっているのかどうかわからない状態。駅に近い方の蕎麦屋さんに入りましたが、蕎麦だけでなく各種定食があり、イワナ定食を注文。
ただの田舎のそばやかと思ったら、座席の横に生け簀がしつらえてあって、おばあちゃんが網ですくって焼いてくれました。それでお値段は1200円、とってもとっても美味しかった。

只見線に乗車

ゆっくりと食べて、乗車。上越線の発着本数も少ないため、さほど人数は増えておらず、まだガラガラ。満員だったらバツが悪かったけど、問題なくリュックと再会。

列車(2両連結の気動車)はずーっとエンジンかけっぱなし。もったいないけど、暖房のため?それとも暖気運転のため? 発車時刻には車内はほとよい具合に埋まり、魚沼付近の雪景色が展開。期待が高まります。

 


宿選らびに難航したあげく津柳津駅で宿をとる

以前只見線を旅した時にあった夫婦から、早戸温泉つるの湯が良いといわれていたので、ここを取ろうとしたのですが、辺鄙すぎて食事はカレー、カツ丼、ラーメンのみとのこと。さすがにそれは堪忍。といって日帰りにして次の列車というわけにはいかない。ほかにも仕出し弁当のみだったり、駅から遠かったり、お一人様はだめだったりと。
結局、いきついたのは「柳津温泉つきみが丘町民センター」んて色気もへったくれもないところに泊まることにしました。口コミはあまり悪くなかったので、ま、仕方ないかと。

会津柳津は知る人ぞ知る、結構、良い街

16:26会津柳津着。ホームでは何人かの人が手を振ってお出迎え。この沿線、手を振ろうキャンペーンをしているようです。
駅をでてすぐ目についたのが「赤ベゴ発祥の地」の看板。赤ベコは会津地方のもののようですが、ここ会津柳津が発祥の地とは存じませんでした。いたるところに赤ベコがいます。

この町には、千二百年の歴史がある福満虚空藏菩薩圓藏寺という名刹があって、茨城県那珂郡東海村の大満虚空藏菩薩、千葉県鴨川市天津の能満虚空藏菩薩と共に日本三虚空藏菩薩の一つに数えられているそうで、町全体がその門前町としてさかえたのだそうです。

街全体がレトロです。それも「蔵の街」とか「茅葺の家」とか、無理に残したものでなく、無秩序に昭和、大正、それ以前の家や商店が散在していて、一部は自然に朽ち果てているような、そういった街。観光客は見かけませんでしたが。おまんじゅう屋さん(小池菓子舗)なんか現役でやっていました。粟饅頭が名物なのだそうです。







レトロな宿「町民センター」

街を見ながら20分ほどゆっくり歩き、宿に入りました。宿といっても公営企業の保養所を転用したような宿舎。
外観は立派ですが、中身はレトロ、古い旅館に泊まっても、要所要所は新しくしてあるものですが、さすが「町営」、このレトロ感は感動ものでした。

まず公衆電話が目につきます。いまどき流石に使う人はいないのでしょうけれど。
建物は古く、トイレが感動的。4つあった個室のうち3つは和式。[ちり紙]ってのもいいですね。この単語、もはや知らない人もいるのでは。
流石に残り一つは感心にもシャワートイレになっていました。

清潔でさえあれば古いのは別に苦にならないのですが、部屋の中にコンセントは1箇所だけ。まさに昭和の世界。これではスマホの充電で奪い合い、というか譲り合いになってしまいますね。

そして朝、でたぁっ、ラジオ体操の音楽がながれてきました。



でも、「町民」の名誉のために申し添えると、部屋は清潔で、温泉ももちろん100%天然で只見川をながめわたせて上等。受付の対応などももともと町民対象なのでしょう、愛想があるとは言えませんが、親切でこころがこもっていました。
そして何より、食事が豪華、おいしかった。雪がなくて雪見酒というわけには行きませんでしたが。これで2食付9350円+入湯税150円

ネコ駅長? ボランティアの駅ガイドさん


駅で列車待ちは私一人。待っていると、ハッピをまとった奥さんが入ってきました。この人、到着したときも道を教えてくれた人。
近所の旅館の女将さんやお土産屋さんなんかが交代で務めているのかとおもったら、仕事はしていなくて全くのボランティアでやっているとのこと。町の歴史なんかも話してくださいましたが、申し訳ありません、忘れてしまいました。 (写真はご許可をいただいています。)

只見線て、受難の歴史。だだでも豪雪地帯にあって度々運休にさせられる上、最近では2011年7月の新潟・福島豪雨で鉄橋が流されるなど、度々甚大な被害を受け、その都度廃線の危機にみまわれてきたのだそうです。それでも福島県、地方自治体や地元の篤い支援によって支えられ、最近では2022年10月に11年ぶりに復旧、全線運行されています。地元の人の努力には頭が下がります。


今回、期待していた雪がほとんどなく思惑ははずれましたが、以前来たときはバスの代行輸送だったり、一部だけだったのに、今回は全線を乗ることができ、わずか1泊ではありますが満足度の高い旅となりました。
また機会をつくって訪れたいところです。


読んでくださりありがとうございました。普段から健康に気を配られて、機会をみつけ元気に旅行に出られますように。

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