2024/03/24

バンコックからシンガポールまで南下一人旅(その5)マレー鉄道でマレーシア・イポーへ

無事国境を越えて、マレーシア最初の駅パダンべサールからマレー鉄道の特急に乗ってイポー(IPOH)に向かいます。

パダンベサールからの特急列車はピッカピッカ

イミグレを済ませ、時間があったので、ちょっと駅の外にでてみました。何の変哲もない田舎駅でしたが、派手なお寺が。偶像がいっぱいでヒンドゥー寺院のようです。マレーシアと言ったらムスリムの国というイメージなのに。



予定していた列車は、Padan Besar発11:00の特急列車。Ipohには14:01に到着予定です。ちなみに運賃はMYR69(約2200円)

待合室が混んでいたのでホームで待ちます。広いホームで、貨車も走っています。眼の前を先程牽引してきたタイ国鉄のディーゼル機関車が通っていきます。線路はつながっています。
ちなみに線路幅は、日本の1067mm標準軌より少し狭い、インドシナ標準軌1000mmだとか。見た目は日本とかわらず、全然違和感がありません。

そうこうしているうちに、乗る予定の特急EP9283列車が入ってきました。中の座席は快適そうですが、日本の多くの列車のように席の向きが移動できる仕組みにはなっておらず、車両中央部の席はお見合い席になっています。

タイ国鉄と異なり、こちらは全線電化、車両も表示を見る限りではどうも国産のようでした。国の経済力で言えばタイのほうが上ですが、こと国鉄については大負。
(ちなみに、GDPに占める、農業、製造業、商業などの比率を調べてみたら、マレーシアの鉱業が多いのを覗いて両国非常に似ているようです。) 


車窓には平原がつづきます。

ここに示した路線図は「旅行のとも」さんから(勝手に)お借りしたものですが、タイから半島を横断して、シンガポールのウッドランドに至る長い路線です。
西海岸に沿って走っているので、時々遠くに島影が見えます。Google Mapで確認すると、ランカウイ島、ペナン島といった、有名観光地のようです。短距離の多くの列車は少しだけ海寄りにそれてペナン島の入口、バターワースに行くのですが、この列車は通らないようです。
イポーに近づくと、大規模な団地が作られていました。工場が沢山できるのでしょう。

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IPOHに到着、この美しい駅舎

14時を少し回ったところ、約20分遅れで、イポーに到着。ここはクアラルンプール、ジョホールバルにつづくマレーシア第3位の人口をもつ都会(詳しくは存じませんが、都市の範囲のとりかたによって各都市の順位が異なるようです)、古くから鉱山で栄え、中国系が過半数と多く住み美食の街ともいわれるところだそうです。

鉄道は近代的ですが、駅舎はコロニアル建築で、マレー鉄道で一番美しいと言われるそうです。もともとは1917年に建設されたあと、2008年に複線電化プロジェクトの一環として駅構内が全面改築されたのですが、駅舎は以前の物が保存され使用されているとのことです。


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市内はレトロな街

e-SIMの地域切り替えがうまくいかず、グーグルマップを頼れなかったので、オフラインおよび紙の地図を頼りにホテルに向かいます。

事前に予習していなかったのですが、結果的には、市内の写真スポットを見ながら来たようです。華僑が活躍していた頃のレトロな街並みです。一角には落書きアートもあり、いくつかの絵が描かれていました。

途中1箇所だけモスクがありましたが、滞在中をとおして、あまり見かけませんでした。

15時前という時刻のせいもあるかもしれませんが、街の活気は感じられません。過去の街なのでしょうか。


近所散策、ナイトマーケットへ

ホテルに荷物を置いて夕食を求めて散策を続けると、ショッピングモールがあり、中は日本にあるものとそう変わらない感じに整ってて、地元民がショッピングや飲食を楽しんでいました。こういうものに人が集まって古い商店は消えていくのでしょう。

美食の街というから、本格中華をと、いくつか店を覗いたのですが、どこも家族連れで賑わっており一人者は場違い。と言って、これと行って良さそうな食堂、屋台がなかったので、このショッピングモール内で、海南チキンライスをたべました。負け惜しみじゃないですが、美味しかったです。このショッピングモール、バンコクだと日本食レストランの2つや3つは入っているのですが、さすがにこれはなかった。

夜になると、ナイトマーケットに明かりが灯ります。売られているものは食品寄りも衣料が多い感じ。直前にちょっとスコールがあったので、半分たたんだ店もありましたが、それを割り引いても、大きな街の中心マーケットというにはちょっと寂しい感がありました。




近郊の観光スポットを駆け足で歴訪

イポーは1泊だけで、翌日、15:30発の列車でクアラルンプールに行く予定なので、この日は時間つぶしにGrabタクシー(ライドシェア)を駆使して観光地巡り。

ペラトン洞窟寺院

まず行ったのはペラトン洞窟寺院。途中左のような崖が多く見られます。こうした崖にある石灰岩の鍾乳洞を利用してつくった道教寺院で、約122メートルの長さを誇るのだそうです。


ロストワールド・オブ・タンブン

次に行ったのは、ロストワールド・オブ・タンブン。大きなテーマパークで、子供連れで賑わっていました。時間があまりなかった上、入場料が135MYR(約4500円ということなので、外側からチラ見しただけで、尻尾を巻いて立ち去りました。


ここから、少し離れた、ケリーズキャッスルを目指します。途中運転手さんと交渉して、2箇所ほど立ち寄り、チラ見してきました。

極楽洞

まずは、極楽洞(Kek Look Tong)。これもペラトン洞窟寺院の同類で、巨大な鍾乳洞のなかに、仏像などがあり、更に洞窟の中の階段を上がっていくと健康遊歩道といわれる庭園もありました。時間が限られているので、外側からみただけですが、トンネル効果があってかきれいなお庭でした。

 


霊仙岩

運転手さんが、ここも見ておけ、というので途中立ち寄ったのが霊仙岩(Ling Sen Tong)。これも岩をくり抜いた道教寺院のようです。色彩豊かないろいろな像があるようですが、そこまで中国世界にお付き合いする必要はないでしょう。時間もなかったので外側からチラ見。

ケリーズキャッスル 

ケリーズキャッスルは、イギリスの植民地時代にゴム農園で儲けたスコットランド人ウィリアム・ケリー・スミス氏が建てた邸宅。
説明では2011年に公開された日本の映画“セカンド・バージン”のロケ地としても知られているそうです。
川が流れ、イギリスにいるかのような雰囲気ですが、中は廃墟だそうです。
イポーの中心地から20キロはるばる来たのですが、わざわざ見るほどもないので、外観をチラ見して帰途につきました。

ライドシェアタクシーの運転手さん


東南アジアで利用されているライドシェアサービスGrabを利用し、3人の運転手さんのお世話になりました。最初の運転手さんは、知能か発声に障害をお持ちの方、そうか、こういう職場もあるのだと思いました。
最初と2回目に乗った車はプロドゥア、これはダイハツとの合弁、三菱と合弁で国産第一号だったプロトンより安く、その上がプロトン、一番良いのがトヨタだそうです。

3番目の運転手さんはプロトン。北海道に行ったことがあるというので話を聞いていると、65歳で引退して、暇つぶしに運転手をしているとのこと。大きなドリアン農園を営んでいて、今でも季節には手伝いに行くとのこと。海外旅行もあちらこちら行っているようで、こういうの優雅で良いなと思いました。

左側の写真は、あちら辺に自宅があると行った場所、イオンの大きな看板がありました。イオンも見てみたかったけれど、このあと、ホテルで荷物拾って、駅にむかわなければならないので割愛。左の写真は、駅前の市民ホール。観光ガイドによると、市内にはいかにもモスク然としてモスクが載っていましたが、ここにはいけませんでした。


このあと、クアラルンプールに行きます。


読んでくださりありがとうございました。普段から健康に気を配られて、機会をみつけ元気に旅行に出られますように。

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