2025/01/05

北欧バルト8カ国一人旅(その9)ヘルシンキ郊外の素敵な公園たち (2024年9月)

(9日目、10日目)

ヘルシンキでの2日目は国立公園巡り。フィンランドは森と湖の国。とても心地よく、季節にはキノコやベリーがたくさん実り、人々はそれを自由に採ってたのしむのだそうです。その世界の一端を味わいたく、1日を森歩きに充てることにしました。




どこの公園に行くべきか大いに悩む

実は何年か前、娘夫妻がフィンランド旅行してきて、日本語でガイドしてくれたフィンランドの学生さんから、まさに現地の諸事情から公園の楽しみ方までご案内いただき、公園にぞっこん、お父さん是非行きなさいと言われていました。

ガイドブックには一番ポピュラーなヌーククシオ国立公園に通り一遍のことが書いてあるだけなので、色々ネットで調べてみました。ムーミングッズの販売はじめ各種雑貨を売っているkiitos shopさん(日本法人:シドラジャパン株式会社)が、ツアーも主催していて、ここのブログが役に立ちました。

近郊の国立公園は、一番ポピュラーなヌークシオ、リエスヤルヴィ、シポーンコルピなどがあるようですが、一口に公園と言っても広大な面積を占めているわけで、それぞれいくつかの入口があり、コースも複数あってそれぞれ特色が異なるため、選択肢は沢山あります。

3つの公園の中ではヌークシオは便利な半面シーズンにはかなり混雑するようです。シポーンコルピは静かな反面アクセスがわかりにくく、自然が豊かすぎて迷いやすいとのこと、キートスさんのお勧めは、その両方のメリットを併せ持つリエスヤルヴィがおすすめとのこと。

じゃあ、ということで、リエスヤルヴィを第一候補にガイドツアーがないか、同社のほかマイスオミ、LOCOTABIなど複数あたってみたのですが、9月上旬でシーズン最盛期をすぎているせいか、どこもだめ。そういうことで1人で行くことにしました。ガイド1人独占するわけですから数万円かかることになり、費用の節約にもなりますし。

1人で行く場合、問題は足。公共交通機関でいけるところに限定されてしまいます。そのため、一番魅力的だったリエスヤルヴィは断念、シポーンコルピ国立公園、次いでヌークシオ国立公園を目指すことにしました。

シポーンコルピ国立公園

午前中は、シポーンコルピ(Sipoonkorpi)国立公園にいくことにしました。色々調べたら停まっているホテルのそばHakaniemen Marketplaceそばのバス停から、(多分)ヘルシンキ中央からくる721番のバスがあってそれが直行する、入口は終点より前のKauusijarviが良さそうだということになりました。

バスはガラガラ、そろそろ公園区域にはいったところで運転手さんに聞いたところ、降りるところを教えてくれた上、わざわざ降りてきてちょうど犬の散歩をしていた婦人に声をかけてくれました。この御婦人(写真右)が入口から少し入ったところまで案内してくださったので、無事公園に入ることが出来ました。入口のあたりは住宅地で、犬の散歩をしている人、ジョギングしているひとを何人かみかけました。

でもそれだけ。評判通りの自然たっぷり人影まばら、日曜日なのに、ハイカーらしき人は数えるほどしか見かけませんでした。


フィンランドには、自然の恵みを誰もが楽しむ権利として「自然享受権(Jokamiehen oikeudet)」が法律で認められています。国民や観光客が、自然を敬い、土地の所有者に迷惑をかけない限り、自由に自然を楽しむことを認めるもので、テントを張ったり森のキノコやベリーを自由に摘んで良いというもの。

最盛期には、ブルーベリー、リンゴンベリー、クラウドベリーなどのベリー類、カンタレリ(アンズダケ)、アカチチタケなどのキノコが沢山採れるのだそうですが、キノコは間違えると大変、9月ともなるとブルーベリーもまばら、少しつまんだだけにしてきました。

 

公園内の標識は完備しているのですが、それぞれの地名、名称がわからないので、ヤマ勘でいくしかありません。外人さん、日本に来たらもっと当惑するだろうな。

下の写真は、薪小屋、着替え室?、トイレです。トイレは自然浄化式。


フィンランドには欠かせないもの、左の写真は「サウナ建設中」の看板、右はサウナ?


シポーンコルピ公園、行きは良い良い帰りは難儀

公園を突きつける感じで歩いてきましたので、帰り道は違うルート。時間はたっぷり、治安は良いし、インフォメーションでもらった地図ではあちらこちらバスルートがあるので、なんとかなるでしょう。

公園と居住区との境は不明確。表示があったのかもしれませんが気づかず、疲れてきたしやや不安になったところで家を発見。公共施設かと思って覗きにいったら人家。小さい子どもたちのパパがでてきて、バス停はすぐだよと教えてくれました。多分、道聞かれるの馴れておられるのかもしれませんが親切。別荘ではなくここにお住まいなのだそうです。

付近には広大な牧場が広がっています。

田舎って感じです。集落の入口に郵便ポストが並んでいます。車でとりにくるのでしょう。

やっとバス停に到着、時刻表がないので不安、日本の田舎のように一日2本なんてのでは大変なので、人に聞いたりしましたが、1時間位で来るよとの話。

いつ来るかわかないバスをのんびりと待つ豊かな時間。待っていると馬の散歩をしている人が2組もとおりかかりました。

1時間ちょっとで736番Tikkurila行バスが到着、乗ってからわかったのですが、少し歩いた別の停留所では時刻表がありました。乗ったバスにはUSB充電コンセントがあるし、この辺のインフラ整備はたいしたものです。

ヌークシオ公園に着くまでが一苦労

午後はヌークシオ(Nuukusion)公園、そのなかでも最ポピュラーなHALTIAに行きました。

シポーンコルピ公園からのバス終点のTikkuria駅で鉄道に乗り換えヘルシンキ中央駅の少し手前、Pasila駅で支線に乗り換えるかバスに乗るかしてEspoまで行き、そこから245番バスで行く予定。


Pasila駅は立派なショッピングモールもある大きな駅、通りがかりの紳士に聞いたところでは200番か210番の急行バスで行けば良いとのこと、念の為運転手にも確認の上乗りこむも、どうも方角が自分のイメージと異なり、少し走ったところで不安になり駅に引き返し、鉄道でいくことにしました。結果的には信じればよかったのですが、似た名前で別な場所があるので警戒しすぎたというわけでした。

駅からは鉄道の支線があり、エスポー行があるのですが、発車時刻の表示がない。表示板をいくつか見たけれど見当たらない。駅で聞けばよかったのですが、もしかしたらヘルシンキからの列車が、線路の配置上の都合でこの駅を通過していくのではと思いいたり、数分ほどかけてヘルシンキ中央駅に戻りました。

のった列車はこんなんです。いかにも自転車王国。


結局、列車ではいけないことが判明しました。

ヘルシンキまで戻ってもそんな列車はない。案内所のおばあさんが調べてくれて、その答えはなんと、レール工事で運休しているとのこと。213xバスで行けと言って親切にも、ネットで出た時刻表をスマホをみせ、写メしておけと。

現地の人には当たり前の情報、あるいは現地語で表示されていたのかもしれませんが、結構手間取りました。お陰様で、駅の仕組みの一端がわかりました。

そんなこんなで、やっとエスポー駅に到着しました。駅はなるほどガランガラン、バスの待合所には観光客がいるのにホームの方は人っ子ひとりいませんでした。

駅から少し離れたところにイケアがあり、イケアエスポーと言う名のバス停があるので、間違えないようにしたい。ちなみにイケアはスウェーデン発祥ですが、今の本社はオランダにあるとのことです。ついでに言うと、ムーミンはこの国、フィンランドの作品ですが、ストックホルムでもオスロでも、まるでその国のもののように、土産品が売られていました。


到着したバスからはバスケット一杯のキノコを持った人が降りてきて、期待をそそられます。ここでバスに乗り換え

ヌークシオ公園 HALTIA入口

今度は245番バスで何の苦労もなく、Haotiaに到着、バスはまだ先までいくようですが、あきらかにここが公園の入口。午後なのに駐車場いっぱい、人も帰宅するため反対方向から来る人が多く、かなりポピュラーな市民の憩いの場という感じ、建物も立派でした。

ハイキングルートは、行程2.4キロのプナリンダコース、3.7キロのハウカランピコース、そして7.2キロと長いコルッピコースの3つあり、要は定められたコースをみんなでゾロゾロ、午前中に来なくてよかった。

見晴らしの良いというプナリンタコースを歩き、途中からハウカランピコースを歩いてきました。コースは文固められて歩きやすくなっていますが、ちょっと森の中に踏み入るとふかふか、特にコケの多いところはとても気持ちが良かった。

景色という意味では遠望する湖が美しかったですが、午前中さんざん歩いたので、特に新鮮味は感じられませんでした。



夕食はロシア料理

ホテル周辺にはレストランがないのですが、地球の歩き方に載っているロシア料理の店Blinitが2キロほどはなれたところにある模様。この国はかってロシアにも支配された歴史があり、ロシア料理もおいしいとか。

ライトレールや徒歩で行ったりきたり、探すのに苦労しましたが、2品とワインで465€、7千円弱北欧としてはリーゾナブルで味も絶妙でした。


翌日、別な角度からヌークシオ公園を攻略

翌日、この日は19:30発のフェリーでエストニア、タリンに向かう予定ですが、市内見物は飽きた、それならヌークシオの反対側に行くことに。

この公園は西側では前日訪れたHaltia、その先にあるHaukkanampi、Kattila、東側のLuukki-Luk 、北側のSalmi,その他パーキングがもうけられている入口だけでも10箇所以上あるみたいです。というか、どこからでも出入り自由なわけです。今回は、東側のルーキ(Luukki)から入ることにしました。多分こちらがわは静かと期待。

ホテルのWifiでスマホのGoogle Mapのが使えたので、生き方を研究、近所のKallion virastotaloから3番トラムでGrejusgatan、そばのFolkpensionsanstバス停から345番バスに乗り継ぐだけで1時間半ほどで行けると判明。

バス、一時間1.2本なのにガラガラ、途中から10人以上の小学生が乗ってきました。ほかにも犬を連れて乗ってきた人もいました。公園地帯に入ると車窓の風景は針葉樹林。ところどころ住宅地があって、到着予定時刻の5分前でも結構大きい住宅地が広がっていました。住宅地のすぐそばに大きな公園があるということですね、幸せ。

子どもたちは先に降りていきました。あとをついていけば、穴場があるかなとも思いましたが、少し待って予定通りルーキで降車しました。降りたのは自分だけ、本当に正しいのだろうかとちょっと不安。でも、キャンピングカーが沢山止めてある駐車場があったりして、目的地到着。    

横手には牧草地が広がっており公園のイメージとちょっと異なります。多分これは公園の反対側なんでしょう。牧草地の中に何本かリンゴに木が植わっていました。落ちている果実のうち状態の良いやつを齧ってみたら、日本の甘すぎるリンゴ床となり本来の味、おいしかった。右の写真がそれです。

こちらの公園は開放的。静かな湖と針葉樹林が広がります。遊歩道付近には白樺が群生していました。

ただ、季節がおそいこともあって、ベリーなんか取り尽くされた感じ。奥までわけいってやっと見つけるという具合。


遊歩道を歩いていくと、ゴルフ場がありました。写真はとらなかったのですが、この遊歩道の左側の緑色がそれです。人影まばらで夫婦らしい1組がカートを引いて歩いていました。






2日目、シポーンコルピ公園散策後の夕食はロシア料理

ホテル周辺にはレストランがないのですが、地球の歩き方に載っているロシア料理の店Blinitが2キロほどはなれたところにある模様。この国はかってロシアにも支配された歴史があり、ロシア料理もおいしいとか。

ライトレールや徒歩で行ったりきたり、探すのに苦労しましたが、2品とワインで465€、7千円弱北欧としてはリーゾナブルで味も絶妙でした。


3日目、ヌークシア公園満喫の夜は、19:30発、21:30着のフェリーでタリンに移動。夕食はスーパーで買ったものを船内で食べました。



読んでくださりありがとうございました。普段から健康に気を配られて、機会をみつけ元気に旅行に出られますように。

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