インド入国 ~プチトラブルあるもスムーズ
シンガポールまでの便もチェンナイ(旧名 マドラス)までの便も満席でした。シンガポールエアーなのに、乗客のほとんどがインド人らしい方、これからインドに行こうっと言うのに何故か嬉しくない。
入管手続きは案の定モタモタしている感じでしたが、全体として空いていたこともあり、ちょっとだけ手間取ったのを除き、スムーズに進みました。
手間取った理由は、前回の旅行でパスポートにビザの有効期限を手書きしたスタンプが残っていたので、ビザがスタンプされていたものと見誤り、前回e-Visaをとった際プリントした許可証を提示しなかったもの。幸い、手元のバッグに持っていたので大丈夫でしたが危ないところでした。その都度、A4の印刷物を提示しなければならないとは、要注意です。
今回のツアーは、添乗員なしですが現地日本語ガイドつき。出口のところでガイドさんと無事合流できました。ご一緒のメンバーは私入れて男6名、女10名、ほとんどがリタイヤ年代です。マイナーな観光地だけに、チェンナイ(マドラス)空港に降り立った日本人はこれでほとんど全部では。
ホテルチェックインで早速インド品質の洗礼
バスにて市内のホテルにチェックイン、早速トラブル発生。
まず、ルームキー。カード式でこれをタッチするとドアが開き、入口のスウィッチのところにあるスリットに差し込めば電気がONになる、例のやつです。ところが、部屋のあるフロアーに行くと係員がいて、鍵を渡してくる。真鍮製の大きな、古典的なやつです。不思議に思って部屋に行くと、カード開扉センサーなんぞなく、古式ゆかしく鍵を回す形。カードは飾りだったんですね。
部屋の入口のスウィッチをいれても照明がつかない。他にもそういう人がいて、フロントに言ったら、係員がきてくれて懐中電灯を照らしながら何かゴソゴソ、なんのことはない、ベッド横にマスタースィッチがあって、これがオンになっていなかっただけ。でもそんな構造ってありえません?
シャワー浴びるべくレバーを回したらいきなり頭上から冷水が。シャワーヘッドを調整しづらい仕組みになっているので、レバーの表示がない上にどうしてもシャワーの下でしか操作できない、こっちも不注意でしたが、なんという構造。まあ、ぬるま湯がでてきたのでなんとかシャワーを浴びることができました。
いずれも深刻な話でなく結果オーラーだったので、いよいよインドに来たんだという変な喜びに浸りながら安眠できました。
朝のプチ散歩
ホテルの場所は比較的賑やかな場所、すぐお隣にスーパーがあったので覗いてみました。品揃えは良くてスパイスとかインスタント食品が多いと思いました。野菜果物が充実していました。熱帯は豊かです。
早速インド食
以後、朝昼晩とほとんどがビュッフェ形式。インドに行ったら毎日カレーだろうなと覚悟はしてきましたが、朝からこれではこの先どうなるんでしょうか。
何種類ものダールやドロドロした野菜なんかの煮物があるのですが、どれが何だかよくわからりません。とりあえず、少しづつとりわけて食べてみましたが、みんな似た感じ。混ざりあって何がなんだかわからい。
ガイドさんによれば、南インドはデリーなどと比べて辛いとのこと。国内の宿泊者が多いと思われるので、外人向けに手加減をしているというわけでもなさそうでしたが、意外と抵抗なくおいしくいだだけました。
料理は朝昼晩、どこのホテル、レストランも似たりよったり。ひとつ共通して言えることは、スウィーツがド甘い。浸りきればこれも美味しいと言えば美味しいでしたが。
カーンチープラム
朝食後、特に市内観光はなく、ひたすらカーンチープラムへ向かいます。西に向かって約2時間で到着。
バスの車窓から見る限りでは途中、特に大きな市場見かけません、ところどころ露店に集まって何かを食べているのですが、当然ながら手を使っています。デリー近郊ほどではないですが、ゴミが多く崩れたコンクリ塊が随所に散らかっていて、昔のアジアの風景。走っている車はスズキ(アルティ)が多い。
やたらとヒンズー寺が多い。
外人が日本に来たら場所によってはやたらと社寺が多いと思うかもしれませんが、そのレベルではないし、石造りの壮大なものばかりで存在感が違います。
エーカンバルナータル寺院
1509年に建てられた、カンチープラム最大のシヴァ派寺院で、ヒンドゥー教7大聖地のひとつだそうでという南インドのヒンドゥー教寺院に見られる塔門(ゴープラム)がまず目につきますが、残念ながら工事中。 世が世なら右のように立派なものが立ちはだかっているというわけです。(写真は 無料写真サイトPexelsからDenis Vostrikovさんのものを拝借しました。)
参観のためには靴を脱ぐことが求められます。タイなどでもそういうの良くありますし、神聖な場所なので当然ですが、ここでは建物の入り口でなく外の門で脱いで広場を歩いていきます。これでは建物も土で汚れてしまうのになと思いますが、汚れるのが問題でなく、神域全体を清浄に保つということなのでしょう。日本の神社、お寺でもそうしますかね。
お寺に乞食はつきものですが、意外と少ないししつこくない、また子供の物乞いはみかけませんでした。しつこいと言えば、デリー近郊と比べて、人々がやさしくおとなしい感じ。南のおおらかさなんでしょうか、これなら一人旅行も行けるかも。
巨大な回廊があるのですが、柱の下で家族で車座になって食べている姿を見かけます。ピクニック気分で弁当つかっているかと思ったら、そうではなく下げ渡しのライスを戴いているのだそうです。
中に入っていくと信者専用の通路があり、拝観のための長蛇の列。長蛇なんてものじゃなく、めちゃくちゃ長い列。彼らの信仰心は半端じゃありません。
床の模様は絨毯ではなく描かれているものです。
像が描かれている場所ではお供えが置かれています。
一神教の世界ではないので、いろいろな神様、像が飾られています。左側はわかりにくいですが、ナーガ(蛇)コブラでしょう。
もちろん神聖な牛も鎮座、神聖なリンガも堂々と置かれています。リンガ、ご存知なければ辞書引いてください。これも豊穣をもたらす信仰の対象です。
左の男性、一般人だと思いますが、不思議と風景に馴染んでいます。スマホ持っているところが現代的ですが。 右のような修復作業は随所で行われていました。
カイラーサナータ寺院
カイラーサナータ寺院は8世紀に作られたもので、造形の美しさで有名だとか。
昔の色がちょっとだけ残っていました。ここから出ると、アジアの街です。
(インドにしては意外と散らかっていない?)
昼食後、世界遺産マハーバリプラムへ
途中のホテルで昼食。ロビーの飾りが見事なったので写真にとっておきました。
食事後、東に向けて約2時間、マハーバリプラムに行きます。チェンナイから見ると、ベンガル湾に沿って60キロほど南下した位置にあります。
マハーバリプラムはベンガル湾に臨む大きなビーチを有するのんびりしたリゾート地の趣ですが、かっては貿易港として栄えた場所ですが、ここもヒンドゥー教の聖地のひとつに数えられ、インド中世建築発祥の地のひとつとして数々の遺跡は世界遺産に登録されています。
ファイブラタfive Rathas

駐車場から行ってビーチの手前、なぜかビーチとは柵で隔てられていますが、そこにあるのがファイブラタという石造りの寺院。寺院というより、寺院の形をした彫刻とでもいうものなのですが、五つの木造寺院を模してライオンや像などが刻まれており、ドラヴィダ建築の原型と言われているそうです。
なかなかの造形なのですが、驚いたことに全部大きな花崗岩の1枚岩を削ってつくられたものです。
ただ、まだ進行中のようで、寺院上部や彫刻などはきれいに彫られていますが、寺院下部や中の内装などは出来上がっていないようです。
遺跡公園
この辺、やたらと巨石が多いようで、ファイブラタから10分も歩かない所にある遺跡公園にある、アルジュナの苦行(レリーフ)、そしてクリシュナのバターボールを順番に見ていきます。
アルジュナの苦行レリーフはマハーバリプラム市内の小高い岩山の遺跡公園にある、一枚岩に掘られた磨崖(まがい)彫刻で、世界一のレリーフなのだそうです。
アルジュナとは、インド最古で最長の叙事詩「マハーバラタ」に登場するパーンダヴァの5人兄弟の三男で、それにまつわる図柄が彫られています。説明聞いてもチンプンカンプン出し、特に興味もありませんでしたが、見事な彫刻ではあります。
このレリーフの隣には、ゴーヴァルダナ山を持ち上げるクリシュナ神」のレリーフもありました。
クリシュナのバターボール
更に行ったところには大きな広場があり、地元の学生の遠足や社会見学スポットだそうで、この日も家族連れで賑わっていました。

その広場の先で異彩を放っているのが、クリシュナのバターボール。
正面から見ると、まん丸い岩ですが、後ろから見るとスパッとナイフで切ったような切り口があり、クリシュナ神がバターボール大好き神様だったため「バターボール」と呼ばれているのそうです。
海岸寺院

遺跡公園から海岸に向かって数百メートル歩いた所に海岸寺院があります。
8世紀初頭に建てられたピラミッド式の寺院で、かっては7つあったそうですが、海にごく近い場所にあるため、侵食や風化により、現在はこれのみが残っています。ユネスコの世界遺産です。
大きい寺院と小さい寺院が並んでおり、小さい方はビシュヌ神がご本尊で、大きい方はシヴァ神のファミリーがご本尊だそうです。
おそらく殆どが国内の観光客でしょう。周辺は賑わっています。
読んでくださりありがとうございました。普段から健康に気を配られて、機会をみつけ元気に旅行に出られますように。
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