2025/02/07

北欧バルト8カ国一人旅(その13)リトアニア ヴィリニュス (2024年9月)

(14日目)

ラトビアのリガからバスで、リトアニアのヴィルニュスに来ました。途中、十字架の丘を見物して来ましたが、これについては前号でご紹介済み。ヴィルニュスには17時到着、ここでは2泊して市内を見物、翌日、同じくリトアニアのカウナスに列車移動の予定です。旧市街はさほど広くないし、高緯度地域にあるので9月のこの時期昼が長く遅くまで観光できるので、これでも十分な日程です。

街の建物たち



美しい建物が随所に見られます。
下2枚は大統領府です。その下は市庁舎、その左はカテドラルスクエアにあるホテル。


ヴィルニュス駅、右はヴィルニュス大学哲学部です。


夜明けの門、中世にめぐらされた城門のうち、これだけが残っているのだそうです。



  

ストリートの様子


ワンコ達は、ケディミナス塔の前の公園を散歩していました。右は鳩、カラスではないと申しておりました。日本と服装が異なります。



ベンチに座っている物体は正体不明。
このベンチの奥はスーパーマーケットでした。
非常にわかりにくい場所にあり、我が国や東南アジアの都市のようにわかりやすいところにスーパーやコンビニが並ぶのとはだいぶ違います。
分かる人にはわかるのでしょうけれど、ちょっと物を買いたい時、不便です。







ここも教会だらけ



どの街に行っても教会だらけ、それぞれ美しいですが、キリスト教信者でも建築趣味者でもない私には食傷気味。
まずヴィルニュス大聖堂と鐘楼です。右は聖三位一体教会、夜明けの門ちかくにあります。


左は聖カジミエル教会、右はオールセイント教会

聖ヨハネ教会と聖カテリーナ教会

聖アンナ教会と聖ミカエル教会

これも聖アンナ教会、右は聖アッシシのフランシス教会

左は生神女就寝大聖堂、ピンク色のはロシア正教の聖霊教会。


聖ペテロ&パウロ教会は少し足を伸ばして行った甲斐あり

旧市街のハズレからネリス川に沿って1キロあまり行ったところにぽつんと建っています。これだけのために往復するのは時間のない旅行者には非効率なのですが、中の漆喰彫刻が素晴らしい。行って良かった。





ゲディミナス塔からの眺望


ゲディミナス塔は旧市街のはずれ、大聖堂の裏手にあり、階段を何十段も登ったところに建っています。ケーブルカーもあるらしいのですが工事中で、登るの結構たいへんでした。
でも、高いところって良いですね。街をずうっと見下ろせます。

3つの十字架の丘が遠望できます。最初行くつもりでしたが、結構坂道で大変だし、所詮十字架を見るだけと自分に言い聞かせ、遠望だけで見たことにしました。


ウジュピス

旧市街の東側を流れるヴィルネ川をこえるとウジュピスに至ります。ここはかつてユダヤ人が生活する街でしたが、ソ連占領時代に多くのユダヤ人が虐殺され、ほとんどの住民が亡くなりホームレスと売春婦しかいないと言われる廃墟の街になっていたそうです。
2002年、この地区をアーティストたちの手で復活させようと、独自の憲法を作り、自国通貨を発行し、ウジュピス共和国として独立宣言を行なったという来歴をもつ街です。

左が入国管理橋で、4月1日にはパスポートを見せないと通れないとのことです。


芸術共和国の独立宣言が出され、憲法全42条が制定され、掲示板には約20か国語で表示されています。日本語表記も2019年につくられたそうです。一部を抜粋すると
1条. 誰にもヴィルネーレ川のほとりに住む権利があり、そしてヴィルネーレ川には皆のそばを流れる権利がある。
3条 誰にも死を選ぶ権利があるが、決して義務ではない。
4条 誰にも間違いを犯す権利がある。
6条 誰にも人を愛する権利がある。 7条  誰にも愛されない権利があるが、これは必須ではない。
13条 猫には飼い主を愛する義務はないが、必要とされたら飼い主を助けなければいけない。
37条 誰にも権利を持たない権利がある。
38条 誰にも恐れないでいる権利がある。
39条 勝つな。40条 やり返すな。41条 でも降参するな。
ユーモラスでもありますが、正直、あまり完成度の高いものとは思えませんでした。
ちなみに第9条は、「誰にも怠けて何もしないでいる権利がある」まあ、敵が攻めてきても戦うなということですから我が国で言う戦争放棄ですかね。


ウジュピスの天使とそばにある建物、バルコニー付きです。
チベット広場にある公衆トイレ?


日曜市

KGB博物館を目指していくと、折しも日曜市をやっていました。2から3ブロック位の間の道路が歩行者天国になっていて、食料、日用品から土産物まで、いろいろな物が並べられていました。






暗い歴史:KGB博物館とホロコースト展示館

さて、下の写真、立派な建物ですがこれは市民の恨みのこもったKGB博物館(占領と自由の戦いの博物館)です。全部が博物館ではないと思いますが、目立たない入口からはいるとすぐ展示室の並ぶ場所になります。実は受付もあり、入館料が必要なのですが、しばらく見てから気づくというようなものでした。老人割引で3€、北欧、バルトを通じて老人割引のある施設が多く、外人にも適用されます。
展示は、禁錮室とか取り調べ室とか、じっくり説明を読めば迫力がでてくるのでしょうけれど、平板で正直あまりおもしろくはなかった。





ホロコースト展示館(グリーンハウス)


バルト三国、どの国もソ連とナチスドイツの暗い歴史を経て今日の平和を勝ち得ています。この国でも例外なく、その展示館が設けられています。
街のはずれに、ひっそりと建っており、探すのに苦労しました。通りすがりの若い人に聞いても、あまり要領を得ない。周囲をウロウロしたあと、公園のような敷地のなかにひっそりと建っていました。
館内には写真や資料、当時の隠し部屋のレプリカ、囚人服などが展示されています。




上の最後の写真は、日本人。

本国の意向に背いてユダヤ人に通過ビザを発給、多くのユダヤ人を救った当時の総領事杉原千畝の写真と献辞も飾られていました。その杉原総領事のおられた杉原千畝記念館のあるカウナスには、ヴィリニュスに1泊したあと、翌朝向かう予定です。


読んでくださりありがとうございました。普段から健康に気を配られて、機会をみつけ元気に旅行に出られますように。



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